SPECIAL CONTENTS
左)中澤 真哉
名取市生活経済部商工観光課
主査
2014年、名取市役所入庁。震災復興部生活再建支援課で仮設住宅の被災者支援や公営住宅等への再建支援などに従事、2019年より現職。現在、名取市サイクルスポーツセンターのプロジェクトの担当。
右)渡辺 辰巳
名取市サイクルスポーツセンター
前所長
施設開設からセンター長として就任、施設運営に従事。スポーツアクティビティのプランニングやケアはもちろん、交流施設としてのホスピタリティの充実に重点を置き、センター全体に心を配る。
取材日:2020年11月24日


海辺のアウトドアスポーツ&アクティビティ、周辺観光の拠点に。
──潮風を受けて、緑の松並木の間を走る爽快感。初めて自転車に乗った記憶が、この閖上の風景とともにある大人たちも多いはず。
中澤さん 「震災前は、ここで自転車に乗る練習をするお子さんがたくさんいました。本気のロードレースにチャレンジする人もいたし、ママチャリレースのイベントも。ベテランから初心者の方までみんな一緒に、自転車に親しむことができる交流の場でもあったんです」
──1975年以来、宮城県内唯一のサイクリング専用施設として愛された名取市サイクルスポーツセンターは東日本大震災により全壊、海沿いのロードも美しい松も見る影もなく流されました。
中澤さん 「しかし、ここ閖上こそ、これからの沿岸部活性化のヴィジョンに欠かせない場所。名取市も、そして地域に暮らす人々も、その思いはひとつでした。市は復興計画の一環として力を注ぎ、全国地域の人々からの応援を受け、2020年10月3日、新たに『名取市サイクルスポーツセンター』をオープンしたのです」
渡辺さん 「復旧されたサイクリングロードは一周4㎞、他にもおもしろ自転車広場やスケートボード場、3×3やフットサルのコートなどを擁しており、さまざまなスポーツが楽しめます。併設の『名取ゆりあげ温泉 輪りんの宿』では、資金の一部をクラウドファンディングにより支援を受け、地下1200mから掘削された温泉や宿泊、食事が楽しめます。周辺観光の拠点としても注目されており、オープン以来、週末には多くの方々に利用していただいています」
中澤さん 「かわまちてらす閖上や震災メモリアル公園も自転車ならほんの10分の距離ですし、日曜、祝日にはすぐそばでゆりあげ港朝市が開催され、セリや炉端焼きも体験できます。先日は、センターのマンスリープログラムにある半日のサイクリングツアーで秋保まで行ったんですよ。ペース配分にも気を配っていただき、スポーツとしても、観光としても、とても充実した一日でした」
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かわまちてらす閖上
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ゆりあげ港朝市
渡辺さん 「スタッフはみんなスポーツインストラクターや自転車整備士の資格を持っていますから、ぜひ気軽にお声掛けください。また、名取トレイルセンターとの連携により、みちのく潮風トレイルへの窓口としても機能していきたいと考えています。閖上、名取、宮城そして東北全体との繋がりを大切にしながら、交流人口の拡大を図っていきたいですね」
──みちのく潮風トレイルはまさにそうですが、トレッキングは自らの足で歩き、自然や風土を体験できるのが最大の魅力。
中澤さん 「浄土ヶ浜や青の洞窟といった大自然の驚異を眼前に望めること、そして各地の復興の“いま”を目の当たりにできるのもみちのく潮風トレイルの良さ。また、青森の奥津軽トレイルの山の風景にも惹かれますね。他にも白神山地や宮城のオルレ、山形の月山、蔵王の御釜など、トレッキングは地域のありのままの魅力にダイレクトに触れることのできる有意義な観光手段だと思います。『ジャパンエコトラック』には「みやぎ県南浜街道」として、名取・岩沼・亘理・山元の2市2町で登録しており、自然体験できるエリアとして推進していますが、サイクルファン注目の地が福島。吾妻山・安達太良山・霊山・松川浦エリアも登録されていますし、『奥久慈のサイクリングコース』など、地域の美しい風景を見ながらのサイクリングも楽しんでみてください。」
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奥津軽トレイル
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宮城オルレ
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月山ブナの森トレッキング
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ジャパンエコトラック
取材日:2020年11月24日
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ブナ原生林を訪ねる
世界遺産・白神山地トレッキング
(青森県西目屋村)
ブナの原生林が広がる白神山地。西目屋村には世界遺産登録地域内を比較的手軽に散策できるルートが整備されている。ガイドに導かれながら、ブナ林散策道やマイナスイオンたっぷりの暗門(あんもん)の滝までトレッキングを楽しみ、大自然を体感する贅沢な時間を過ごしてみよう。

神秘の湖を漕ぐ
十和田湖カヌーツアー(青森県十和田市)
十和田湖のきらめく湖面をカナディアン・カヌーで自ら操り漕ぎ進む。カヌーから周囲に広がる新緑のブナの森を水鳥と同じ目線で眺め、水の中を覗き込めば、その中に息づく小さな命たちに気づくはず。湖との一体感を味わいながら、ガイドの声に耳をかたむけ、十和田湖の神秘を紐解いていこう。

本州最北の地
奥津軽トレイル(青森県五所川原市)
かつて日本最長を誇り、日本初の森林鉄道が残した近代化遺産などが点在する奥津軽エリア。青森ひばと森林鉄道軌道跡をテーマに、現在、歴史や文化、自然をつなぐ、8つのトレキッングコース(総延長117km)が用意されている。知られざる奥津軽の魅力を体感しよう。

浅虫の夏をカラダで満喫
浅虫アクティビティ〈サップ、シーカヤックほか〉(4-Ride(フォーライド) ACTIVITY STATION)(青森県青森市)
浅虫では、定番のサップ、カヤック、森林浴ウォーキングをはじめ、今期からメガサップ、サップヨガ、バナナボート、ヨットクルーズ等、豊富なコンテンツを用意している。


三陸を1本に結ぶ
みちのく潮風トレイル(岩手県宮古市ほか)
青森県八戸市の蕪島から福島県相馬市の松川浦までの太平洋沿岸を繋ぐロングトレイル。岩手県には「北山崎」や「浄土ヶ浜」、「碁石海岸」など景勝地も目白押しで、経験値に合わせたガイド付きのトレッキングコースも用意されている。


小岩井の歴史探訪
小岩井農場(岩手県雫石町)
1891年(明治24年)の創業以来、近代農業や酪農の発展に大きく貢献してきた小岩井農場。東北DC期間中は、21棟の国指定重要文化財の紹介や最新の映像技術を活用し、広大な農場をタカの視点で見たり、自然豊かな農場を疑似体験できる体験型観光イベントを開催予定。


海と一体になるヨガ
普代浜園地キラウミ ビーチヨガ(岩手県普代村)
美しい普代浜園地キラウミの砂の上で、朝日を浴びながらヨガを。免疫力の向上や心身のリフレッシュ、日頃の運動不足の解消に、老若男女、性別を問わず、未経験者・親子参加も大歓迎。5月から9月の最終日曜日に開催。

四季を歩いて感じる小路
宮城オルレ(宮城県気仙沼市ほか)
韓国済州島発祥のトレッキング、オルレが宮城で始動。現在開設されているのは、「気仙沼・唐桑コース」、「奥松島コース」、「大崎・鳴子温泉コース」、「登米コース」の4つ。海岸線や山などの自然、民家の路地など宮城ならではの自然や暮らしを身近に感じながら、ゆっくり歩こう。

東北随一の絶景
松島湾絶景パラグライダー(宮城県七ヶ浜町)
日本三景松島を空から一望できる絶景アクティビティ。エンジン付パラグライダーで10分間以上の海上飛行ができるのは東北ではここだけだ。松島に点在する260の島々や福島県相馬に伸びる海岸線、蔵王連峰、栗駒山、牡鹿半島を見渡すことができる。

田園で贅沢なひと時を
でんえん土田畑村(宮城県美里町)
広大な田園風景の中、多彩なタイプのログハウスでの宿泊が楽しめる「でんえん土田畑村」。美里町産のおいしい食材を使用した食事を堪能できるほか、中庭でのBBQも楽しめる。ログハウスに宿泊して、ゆったりとした贅沢なひと時を過ごしてみては?

発見と冒険が満載!
万葉クリエートパーク(宮城県大衡村)
公園内には、アスレチック遊具や人工芝のそり滑り台、ディキャンプ場、パークゴルフ場、散策コースなどが整備され、子供から大人まで楽しむことができる。大自然を感じながら、発見と体験に満ちた夏の一日を満喫したい。

楽しみは多彩
手ぶらでお洒落なキャンプ(秋田県男鹿市)
海と山、両方の豊かな自然が広がる男鹿半島。釣りやサイクリング、マリンスポーツなど多彩なアクティビティが楽しめるエリアの中心に開かれた「なまはげオートキャンプ場」で、手軽でお洒落にテントステイやバーベキューができるキャンプを楽しもう。

湖畔の新たな楽しみ
タザワコサウナ(秋田県仙北市)
田沢湖の湖畔で、キャンプや湖水浴とともにサウナでリフレッシュを楽しもう。本場フィンランドのサウナに着想を得て始まった「タザワコサウナ」は、田沢湖東側のほとりで楽しめるテントサウナ。水風呂の代わりは目の前の田沢湖にダイブ!

大切に守られた森
白神山地・留山(秋田県八峰町)
白神山地の南端に位置する八峰町の「留山」。標高160~180mに広がるブナの自然林は地域の重要な水源として大切に守られており、今なおガイドを伴った入山が決められている。周遊1時間半ほどの遊歩道には樹齢350~400年とも言われるブナの大木がそびえている。

新感覚アクティビティ
田沢湖 湖上テント(秋田県仙北市)
田沢湖はアウトドアアクティビティが超充実!定番のSUPやカヤック、シャワークライミングはもちろん、湖上テント、テントサイル(空中テント)、電動キックボードなど新しい体験も充実しており、田沢湖ならではのアウトドア体験が楽しめる。


星降る蔵王を
蔵王ロープウェイ(山形県山形市)
山麓の蔵王温泉から山頂までを結ぶ絶景のロープウェイ。8月~9月には期間限定で、星空案内人が星座や宇宙について解説してくれるサマーナイトクルージングを開催。昼も夜も絶景を堪能できる。また、初めてナイトタイムに開設する『百万人テラス』では、特等席で満天に輝く星空と眼下に広がる夜景を楽しむことができる。


広大な高層湿原に咲く花々が魅せる世界
月山 弥陀ヶ原湿原トレッキング
(山形県鶴岡市)
月山八合目にある弥陀ヶ原湿原。夏には百数十種の高山植物に埋め尽くされ、まさに「天空の楽園」と称されるほどに清々しい景色が広がる。1周約2km、木歩道のトレッキングコースは、登りも下りも緩やか。9月下旬からは金色に輝く「草紅葉」も楽しめる。


自然が生み出す美しいグラデーション
蔵王御釜 マジックタイムツアー
(山形県上山市)

DC特別企画として実施される、美しい蔵王を楽しむツアー。かみのやま温泉を夜明け前に出発し、蔵王御釜へ。刈田嶺神社から、神秘的な御釜と光り輝くご来光を拝む。その後は、高山植物の宝庫でもある御田ノ神湿原の遊歩道を散策。さらに、運が良ければ雲海を眺めることも。ガイドが案内してくれるので、初心者でも安心。

暑い夏に安達太良の川に飛び込もう
爽快シャワーウォーク体験(福島県二本松市)
「爽快シャワーウォーク体験」は、大自然の中、清涼な安達太良の川の水を満喫する夏限定の川遊び。ウェットスーツやライフジャケット、ヘルメットを着用するので安心。子供から大人まで楽しめる多様なコースが用意されている。

野趣あふれる野天
中ノ沢沼尻エクストリーム温泉体験
(福島県猪苗代町)

安達太良山の中腹、標高約1,300mに湧く中ノ沢沼尻温泉の源泉は、単一湯口からの湧出量が毎分1万3400ℓと日本一を誇る。DC特別企画ではこの源泉を、ガイド同伴で野性味溢れる野天風呂で体験。白糸の滝や滝上の絶景スポット、洞窟温泉など、源泉までの道のりにも見どころ満載。

初心者でも気軽に楽しめる
奥久慈サイクリング(福島県東白川地方)

DC特別企画として実施される、スイーツを味わいながら国土交通省が推奨する自転車モデルコース奥久慈街道を巡るサイクリング。古都・棚倉町から久慈川サイクリングロードを走り風呂山から矢祭山を巡るコースと、e-bikeに乗って江竜田の滝を巡り、奥久慈の自然を満喫する2コースから選択できる。
※多くの観光施設やイベントが新型コロナウィルス感染症の影響で一時閉鎖・中止・延期になっています。状況は日々変動しますので、訪問前に主催者の公式ページでご確認ください。