ローカル鉄道

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私のおすすめ!ローカル鉄道

金野 淳一

三陸鉄道株式会社
取締役 運行本部長(安全統括管理者)

北海道出身。幼い頃から航空機やカーレース、鉄道などの“乗り物”に惹かれ、ライセンスの取得や撮影などに熱中。1981年に設立された三陸鉄道に第1期生として入社、現在は鉄道関係団体の委員なども務める。2013年朝の連続テレビ小説ではロケに全面協力、自らも運転士として出演するなど三鉄のPRにも大きく貢献した。

 
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ローカル鉄道

 

40年の歴史を、情熱とアイデアで走り続ける

2019年3月23日、JR東日本の山田線 釜石駅-宮古駅間が移管され、堂々163㎞を結ぶ三陸鉄道リアス線となった。しかしそれからわずか7ヵ月も経たぬ10月12日、台風19号の襲来によって路線は土砂に塞がれ、全線で運転が見合わせとなった。「こつこつと復旧作業を続け、全線での運転が再開されたのが2020年の3月20日。新型コロナウイルスの影響で式典こそできませんでしたが、出発式で地元の皆さんが大漁旗や手を振って記念列車が走るのを見送ってくれたのがとても嬉しかったですね」。2013年、朝の連続テレビ小説で全国的な人気となり、三鉄は東北を代表するローカル鉄道となった。しかしその歴史は努力とアイデアで幾多の試練を乗り越えてきた歴史であり、だからこそ地元の人々と三鉄の結びつきは強く、あたたかい。

「国鉄民営化の際に不採算路線として廃止が決まったんですから、通常の経営では採算が合わない路線なんです。けれど、その“鉄道を第三セクターとして残す”ということは地元の意志であり、絶対に必要だと望まれたこと。単なる交通機関ではない。だから私たちは、地域の人たちと一緒にこの三鉄をつくり、育ててきたんだと思っています。これは、三鉄だけの話ではありません。東北のどのローカル鉄道も、地域に根ざしたユニークな取り組みで地域の人たちに愛され、観光の目玉になっています。津軽鉄道のストーブ列車はもう有名ですよね。秋田内陸縦貫鉄道の「ごっつぉ玉手箱列車」や八戸線の「TOHOKU EMOTION」など、郷土料理や地域の食材を活かしたイベント列車も年々人気が高まっています。また、弘南鉄道の田んぼアート駅設置や、山形鉄道の方言ガイド、会津鉄道のねこ駅長など、その地にもとからあった楽しみや喜びに改めて着目した取り組みも成功している。ローカル鉄道は、住民の方々の日常の足でありつつ、ともに地域づくりをする仲間として一緒に歩んでいるんです」。

  • 津軽鉄道ストーブ列車

  • 弘南鉄道

  • 山形鉄道

  • 会津鉄道

緑のグラデーション、青のコントラスト

キィ、ゴトン、と36形の車両が揺れる。朝靄にけぶる始発には、朝練に向かうのであろう制服姿の高校生。ぽかぽか陽気の昼下がりには、買い物帰りのおばあちゃん。薄暮にライトが灯るころには、重たげな鞄を抱えた背広の人々。「平日の乗客の皆さんは、ほとんどが顔見知り。親子三代で利用してくださってる人もいて、37年の歴史をしみじみ感じますね。週末や祝日、お休みの時期になると、遠くから“乗りに来ました”と言ってくださる方が多くなります。4月、5月頃になると、沿線の木々が淡い緑と濃い緑とのグラデーションになって、とてもきれいです。南北に長い路線ならではですね。断崖の隙間隙間から覗く海の情趣や青のコントラスト、橋梁の上から望む大パノラマなど、さまざまな海の風景に出会えるのも三鉄の魅力。春の牡蠣や夏のウニなど、獲れたての海の幸もたくさん楽しめますよ」。

「ローカル鉄道」

奥津軽を走る風物列車

津軽鉄道(青森県)

東北DC特別企画

津軽五所川原駅から津軽中里駅間20.7kmを約45分で結ぶ日本最北の民間鉄道。太宰治の名言に彩られた「太宰列車」や津軽金山焼の風鈴が響く「風鈴列車」など、イベント列車の運行が目白押し。DC特別企画として、夜行列車で車中泊できるツアーを実施する。

info
津軽鉄道株式会社 0173-34-2148

レールバスに逢いに行く

旧南部縦貫鉄道(青森県七戸町)

かつて七戸町と野辺地町を結んでいた旧南部縦貫鉄道。熱心な保存活動によりレールバスと旧七戸駅車庫を土日・連休中に一般公開している(要事前予約)。丸みを帯びたレトロな車体は、日本で唯一動く状態で保存された貴重なものだ。

info
一般社団法人しちのへ観光協会 0176-58-7109

車両がビアホールに

弘南鉄道(青森県)

東北DC特別企画

弘前市街地と大鰐町や黒石市を結ぶ弘南鉄道。かつて東急電鉄で活躍していた懐かしい車両がここでは現役だ。岩木山を背に広がる津軽の田園風景を眺めながら生ビールが楽しめる「納涼ビール列車」等も運行される。DC期間中、金魚ねぷたで装飾した車両で、郷土料理やシードル・地酒などを楽しめる。

info
弘南鉄道株式会社 0172-44-3136

「銀河鉄道の夜」着想の場所

JR釜石線(宮守川めがね橋)(岩手県遠野市)

1915年、JR釜石線の前身である岩手軽便鉄道の運行に伴い竣工された宮守川橋梁。現在の橋梁は1943年改修のもので、通称「めがね橋」と呼ばれ宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をイメージさせると人気だ。特にSL銀河運行の日は、緑地広場で多くの人が手を振ってお見送りを楽しんでいる。

info
遠野市観光協会 0198-62-1333
access
JR宮守駅から徒歩約8分

昔話の情景を彷彿

IGRいわて銀河鉄道

2002年開業、盛岡~目時(青森県三戸郡三戸町)間を運行。車窓からは四季折々の景色を楽しめるほか、沿線には座敷わらし伝説が息づく金田一温泉や御所野縄文公園などがあり、ゆっくり鉄道の旅を楽しむことができる。お得な「IGRホリデーフリーきっぷ」「きたいわてぐるっとパス」なども販売中。

info
IGRインフォメーション 019-626-9151

絶景レストラン列車

JR八戸線 TOHOKU EMOTION

コンパートメント個室車両、ライブキッチンスペース車両、オープンダイニング車両の3両編成で走る絶景のレストラン列車。東北各地の伝統工芸に彩られた車内で、人気シェフによる東北の食材を料理したオリジナルメニューが味わえる贅沢な旅を。

info
株式会社びゅうトラベルサービス
びゅう予約センター
03-3843-2001

阿武隈川の流れとともに

阿武隈急行(宮城県・福島県)

阿武隈川の流れに沿うように、福島市から伊達市、丸森町、角田市を経由して柴田町のJR東北本線槻木駅までの54.9kmを走る阿武隈急行。沿線には角田市の「台山公園」、「スペースタワー・コスモハウス」、柴田町の「船岡城址公園」など、家族で楽しめるスポットも多い。

info
阿武隈急行株式会社 024-577-7132

万石浦の景色を臨む

JR石巻線

小牛田(こごた)駅から女川(おながわ)駅を結ぶ石巻線は田園風景から海岸線まで楽しめる風光明媚な路線。終着駅である女川駅前には、「シーパルピア女川」と、「地元市場ハマテラス」が2015年にオープン。また、渡波(わたのは)駅~浦宿駅間は万石浦の季節ごとにかわる景色を楽しめる。

info
JR東日本お問い合わせセンター 050-2016-1600

温泉天国をひた走る

JR陸羽東線

小牛田(こごた)駅から新庄駅までを結ぶ陸羽東線は、沿線に数多くの温泉地を擁することから通称・奥の細道湯けむりラインと呼ばれ愛されている。鳴子峡や田園風景など車窓からの眺めを楽しんでみては。

info
JR東日本お問い合わせセンター 050-2016-1600

田園鉄道を身近に感じる

くりでんミュージアム(宮城県栗原市)

廃線となったくりはら田園鉄道の営業当時の貴重な資料を展示している「くりでんミュージアムゾーン」や、実際の車両に乗車できる「くりでんアトラクションゾーン」、機関車をモチーフにした遊具がある「くりでん芝生広場」で構成された、鉄道のテーマパーク。

info
くりでんミュージアム 0228-24-7961
access
JRくりこま高原駅から車で約10分

色鮮やかな田んぼアート

秋田内陸縦貫鉄道(秋田県北秋田市・仙北市)

北秋田市・鷹巣駅と仙北市・角館駅の間を縦貫する長さ94.2kmのローカル線。沿線には、角館やマタギ文化発祥の地と言われる阿仁地区のほか、日本の原風景ともいうべき豊かな自然が広がる。6月~9月上旬には田んぼアートも見頃に。

info
秋田内陸縦貫鉄道株式会社 0186-82-3231

鳥海山の懐を走る

由利高原鉄道(秋田県由利本荘市)

東北屈指の名山「鳥海山」を仰ぎながら、美田地帯を子吉川に沿ってのんびり走る、全長23.0kmのローカル線。秋田おばこ姿のアテンダントの沿線案内や、季節に合わせたイベント列車が楽しい。矢島駅売店の名物おばあちゃんトークも人気。

info
由利高原鉄道株式会社 0184-56-2736

古き良き鉄道の面影

小坂鉄道レールパーク(秋田県小坂町)

1908年、発展を続ける小坂鉱山の輸送力向上のために開通した小坂鉄道。レールパークには、今ではほとんど使われなくなった車両や鉄道設備などが多く残されており、「観て・学んで・体験できる」レール遊びの複合施設として人気だ。

info
小坂鉄道レールパーク 0186-25-8890

イベントも盛りだくさん

フラワー長井線(山形県)

フラワー長井線は南陽市の赤湯駅から白鷹町の荒砥駅までの片道30kmを1時間ほどかけて結ぶ路線。大正時代の建築で国の登録有形文化財の木造駅舎「西大塚駅」「羽前成田駅」や、現役鉄道橋としては日本最古の「最上川橋梁」などが現存し、ノスタルジックな雰囲気も味わえる。沿線のワインが楽しめる「ワイン列車」等のイベント列車も随時開催。

info
山形鉄道株式会社 0238-88-2002

森の中を力強く走る

森林トロッコ列車(山形県真室川町)

1938年から24年間運行されたブナ材等の運搬用トロッコ列車が2004年に復活。戦前に造られた80年の歴史ある車体は丁寧にメンテナンスされ、1周約1㎞のレールの上を平均時速5㎞で運行。森の中を約10分で1周する、のどかで可愛らしい列車だ。5月から10月まで乗車することができる。

info
真室川町役場企画課 0233-62-2111

最上川の渓谷を望む

JR陸羽西線(山形県)

新庄駅から余目駅までの43.0kmを結ぶ陸羽西線。「奥の細道最上川ライン」という愛称の通り、車窓から季節により移ろいゆく雄大な最上川の渓谷を望むことができる。また、山間部を抜けて庄内平野に出ると、美しい田園風景が視界いっぱいに広がる。途中下車では最上川舟下りや酒蔵見学なども楽しめる。

info
最上地域観光協議会 0233-29-1312
庄内観光コンベンション協会 0235-68-2511
JR東日本お問い合わせセンター 050-2016-1600

心つながる小さな旅~素敵沿線~

会津鉄道(福島県)

会津線は全列車JR会津若松駅まで乗り入れし、首都圏と会津を結ぶ57.4kmの鉄道。沿線には、江戸時代の宿場を今に残す「大内宿」があり、最寄り駅は全国でも珍しい茅葺屋根の「湯野上温泉駅」。週末や紅葉シーズンに運転する「お座トロ展望列車」が人気。

info
会津鉄道株式会社 0242-28-5885

全国屈指の秘境路線

JR只見線(福島県)

福島県会津若松から新潟県の小出までの約135kmを結ぶ只見線は、豊かな自然が織り成す風光明媚な景色が世界的にも有名。沿線には四季折々の美しい自然だけではなく、山あいの温泉やグルメ・史跡など、受け継がれてきた歴史や文化があり、多くの観光客を魅了する。

※2011年新潟・福島豪雨の影響で、会津川口~只見駅間はバス代行輸送を行っています。

info
福島県只見線再開準備室
JR東日本お問い合わせセンター 050-2016-1600

福島市の奥座敷・飯坂温泉へ

福島交通飯坂線

福島市・福島駅から飯坂温泉駅に至る飯坂線は、花や果物を楽しめるスポットが沿線に広がり、全国屈指の温泉地で、松尾芭蕉も立ち寄った飯坂温泉や医王寺へのアクセスとしても人気。終点の飯坂温泉駅周辺には有名な鯖湖湯をはじめ9つの共同浴場や歴史ある温泉宿が立ち並び、情緒たっぷり。

info
福島交通株式会社 024-558-4611

※掲載されている情報は2021年9月現在の情報です。ご利用の際は、予めお問い合わせ先にご確認下さい。

※写真・イラストはすべてイメージです。実際と異なる場合がございます。

※多くの観光施設やイベントが新型コロナウィルス感染症の影響で一時閉鎖・中止・延期になっています。状況は日々変動しますので、訪問前に主催者の公式ページでご確認ください。

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