SPECIAL CONTENTS
五戸 彰彦
元青森県観光国際戦略局
誘客交流課
青森県出身。県職員として長年地域開発、観光開発に携わる。3年かけて青森県のすべての温泉を踏破、データを収集してパンフレットに纏めたほか、東北各地の温泉に精通している。
取材日:2020年9月8日
SPECIAL CONTENTS
一條 一平
鎌先温泉 時音の宿 湯主一條 二十代目
宮城県白石市出身。専門学校日本ホテルスクールを卒業後、ホテルワトソンでのフロント勤務、ホテルインターコンチネンタル東京ベイでのフロント・コンシェルジュを経て、1999年に実家である合資会社一條旅舘に入社。2003年、代表社員に就任。
取材日:2021年4月20日
CONTENTS
東北温泉青森
黄金崎
不老ふ死温泉青森黒石温泉郷青森
酸ヶ湯温泉青森
南八甲田周辺の温泉
(猿倉・蔦・谷地温泉)青森貝取澗温泉(あわび山荘)北海道
藤七温泉岩手
花巻温泉郷 岩手
金田一温泉岩手
松川温泉岩手
大船渡温泉岩手
鶯宿温泉岩手
一関温泉郷岩手
鳴子温泉郷宮城
秋保温泉・作並温泉宮城
遠刈田温泉宮城
南三陸・気仙沼
温泉宮城松島温泉宮城
泥湯温泉秋田
後生掛温泉秋田
乳頭温泉郷秋田
小安峡温泉秋田
大湯温泉郷秋田
男鹿温泉郷秋田
川原の湯っこ秋田
須川温泉栗駒山荘秋田
八森いさりび温泉ハタハタ館秋田
蔵王温泉山形
肘折温泉
「ひじおりの灯」山形銀山温泉山形
あつみ温泉山形
米沢八湯山形
赤湯温泉山形
天童温泉山形
かみのやま温泉山形
高湯温泉福島
東山温泉福島
いわき湯本温泉福島
磐梯熱海温泉福島
飯坂温泉福島
芦ノ牧温泉福島


下風呂温泉 大湯
知られざる価値を秘めた、東北の温泉
「青森県は、人口10万人に対する公衆浴場の数が日本一多いところ。しかも、そのほとんどが温泉なんです。ここ下北半島の下風呂温泉にも大湯、新湯と2つの温泉共同浴場があり、地域の人たちに親しまれてきました」。地域の人々にとって、温泉は日常の愉しみ。朝風呂、出勤前や帰宅前のひとっ風呂が日常のひとコマ。なにせ自宅のお風呂に入るより共同浴場に入る日の方が多いほどで、車に自前のお風呂セットを積んでいるのがあたりまえなのだといいます。ここ下風呂温泉は温泉以外に、冬にはあんこう、春にはサクラマス、夏にはイカやウニ、鮑といった津軽海峡の海の幸がたっぷり楽しめるのも、大きな魅力です。
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鳴子温泉郷
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銀山温泉
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玉川温泉
「東北には、まだまだ知られざるポテンシャルを秘めた温泉がたくさんあると思うんです。ここ下風呂も、深海魚であるあんこうが活きたまま水揚げされ、刺身で味わえる稀少さに気づいたのはごく最近のこと。地元の人たちにとっては、あたりまえすぎて気づかなかった。でも、こうした“あたりまえ”だと思っていることにこそ、価値がある。身近な食文化と温泉文化が相乗効果となって暮らしを豊かにし、そこに在る暮らしそのものと、ごく自然に寄り添っている。そんな、言うなれば“普段着の温泉”に惹かれますね。8種の源泉が日常的に楽しめて、こけしをはじめとした文化が豊かに街に展開している宮城の鳴子温泉郷や、強烈な泉質を見事に活かしている秋田の玉川温泉、連綿と続く歴史を情緒あふれる街並みごと守ってきた山形の銀山温泉など、挙げればきりがありません」。
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十二湖
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黄金崎不老ふ死温泉
また、温泉そのものはもちろん、そこへと至る過程も温泉を楽しむ重要なファクターです。八甲田・十和田湖方面では「新緑の奥入瀬渓流を散策した後に入る蔦や谷地、猿倉温泉。日本海側へ行けば青いインクを流したような神秘の色をたたえた青池をはじめ、十二湖ならぬ三十三湖めぐりの後に見る黄金崎不老ふ死温泉からの夕陽。そして下北半島では、澄んだ空と海を背景にした仏ケ浦の奇勝や寒立馬の雄姿を堪能した後の、下風呂温泉。大湯、新湯のふたつの共同浴場は、井上靖ゆかりの湯とともに「下風呂温泉海峡の湯」として2020年12月1日に新たに生まれ変わりました。大湯のあの、飛び上がるほどに熱い湯も健在です。『下北ゆかい(湯海)村』と呼ばれ愛されている下風呂温泉のいまを、ぜひ楽しんでください」。
取材日:2020年9月8日


山懐に抱かれた湯を守り継ぐ
享徳4年(1428年)に木こりが鎌の先で見つけたという鎌先温泉。洪水によって一度は失われたこの温泉を、一條家の祖先である市兵衛氏が地元の方々とともに再興し、いまに繋がる歴史となりました。
「市兵衛から数えて私でちょうど20代目。460年にわたり、一條家は鎌先温泉を守り継ぐことを務めとしてきました。今では白石の街なかやインターチェンジ、新幹線の駅からもアクセスのいい場所となりましたが、かつては秘湯と呼ぶにふさわしい山奥の温泉。鎌先温泉の最奥にある『湯主一條』のそのまた奥と周囲には、今だ21万坪の森と山が広がっています。しかしこの山と森こそが、かけがえのない湯脈を抱いた宝の山。温泉を守るということは、山と森、そして川を守るということなのです」

「山や森を守っていくためには、十分な手入れが必要です。余計な樹木を間伐し、川の流れを妨げるものを取り除き、生態系の輪が正しく回る手助けをしなければいけません。『湯主一條』で今なお自噴・自然湧出の湯が楽しめるのも、代々の当主の努力あってのものだと思います。山の手入れはとても大変なものですが、その恩恵が大正14年から昭和の初期にかけて建てられた本館です。一條の森から伐採した木を使い、宮大工が釘を一本も使わず建てた木造一部四階建て。かつてはここが湯治馬としての客室でしたが、時代の流れによりお客さまのニーズは別館客室へと移り、一時はまったく使われない存在に。しかし、古き良きものに確かな価値を見い出した女将の提案によって、個室料亭として生まれ変わり現在があります。お年を召した方は“懐かしい”“よくぞ残してくれた”とおっしゃり、若い方は“かっこいい”とおっしゃる。今となっては、新しく建てようと思っても建てられない貴重なもの。これもまた、一條家の守るべきものなのだと思っています」
温泉を基点に、滞在型の小さな旅を
一條さんは、「おもてなしされていると感じさせないことこそが宿のあるべき姿。お客様が何かにいいな、と感じられた時に、それがおもてなしにつながる。」のだと言います。
「お客さまにとって、ただそこにあるものを美しい、心地よいと感じられたなら、きっとまたここに来てくださる。オプションやプランで目を惹くのではなく、あたりまえのことをあたりまえにすることが、お客さまの本当の心地よさに繋がると思うんです。そうした居心地の良さを感じさせてくれる温泉が東北にはたくさんありますね。山形県上山市の『名月荘』は、さりげない配慮が行き届いていてとても落ち着く宿。岩手県花巻市の大沢温泉は、杜氏の文化を色濃く残し、気取りのない楽しみ方ができます。福島県会津若松市の東山温泉にある『向瀧』は、どの建物も保存の仕方が素晴らしい。どこも、どの温泉のすぐ近くに魅力的な城下町や美術館、自然風景などがありますから、2泊、3泊といった滞在型の小さな旅が楽しめます。鎌先にも、白石城や城下町めぐり、阿武隈川での川遊びや大蔵山スタジオでの芸術散歩など、多彩な楽しみが広がっています。ぜひ連泊して、地域の新たな魅力を発見してください」
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大沢温泉
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東山温泉
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白石城下町
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阿武隈ライン舟下り
取材日:2021年4月20日
「東北の温泉情報はこちら」

日本一の黒い湯
東北温泉(青森県東北町)
亜炭の層を通過して湧出するモール温泉である東北温泉は、自称「日本一黒い湯」。アルカリ性単純温泉、100%源泉掛け流しの湯には天然保湿成分のメタケイ酸が多く含まれており、肌の汚れや古い角質を落とす性質を有することから「美人泉質」とも呼ばれている。

海と夕陽と一体に
黄金崎不老ふ死温泉(青森県深浦町)
世界自然遺産・白神山地のふもとに立つ一軒宿。海岸と一体化したひょうたん型の露天風呂からは、日本海に沈む夕陽を一望できる。赤褐色の温泉はよく温まり冷めにくいことから別名「熱の湯」とも呼ばれ、傷や美肌への効果も高いと評判だ。

4つの温泉に4つの力
黒石温泉郷(青森県黒石市市)
大きな共同浴場を囲むようにして客舎と呼ばれる湯治宿が立ち並ぶ「温湯」、黒石の奥座敷「落合」、ゆるやかに流れる浅瀬石川河岸の静かでゆったりした温泉地「板留」、ランプの宿として有名な山峡の秘湯「青荷」からなる黒石温泉郷。美肌の湯を代表にそれぞれに異なった泉質を有し、四季折々の景観とともに楽しめる。

国民保養温泉地第一号
酸ヶ湯温泉(青森県青森市)
酸ヶ湯温泉は、三百年前から開かれている温泉宿で、国民保養温泉地第一号。総ヒバ造りの大浴場「ヒバ千人風呂」が名物で、160畳もある浴室には、熱の湯、冷の湯、四分六分の湯、湯滝など5つの浴槽があり、ゆったりと名湯を楽しめる。



大自然の中の名湯・秘湯
南八甲田周辺の温泉(猿倉・蔦・谷地温泉)(青森県十和田市)
南八甲田周辺には、5つの源泉から湧き出る豊富な湯量が自慢の「猿倉温泉」、足元から源泉が湧き出る「源泉湧き流し」の湯が堪能できる「蔦温泉」、泉質の異なる2つの湯を楽しめる日本三秘湯「谷地温泉」といった秘湯がある。都会の喧騒を忘れて、じっくりと名湯に浸ることができる。

あわび料理が人気
貝取澗温泉(あわび山荘)(北海道せたな町)
カルシウムやマグネシウムが豊富な茶褐色のお湯が人気の国民宿舎「あわび山荘」。宿泊客にはあわび料理が大人気。周囲には、パークゴルフ場やキャンプ場もあり、自然豊かな環境の中で、のんびりと過ごすことができる。

野趣あふれる山頂の湯
藤七温泉(岩手県八幡平市)
八幡平の山頂近くに湧く藤七温泉は、標高1400mの高地に位置する。八幡平の尾根を眼下に、早朝の朝焼け・ご来光、広がる雲海を望みながら、5つの混浴露天風呂や女性専用の露天風呂など、開放感たっぷりの湯につかることができる。

湯っくり、湯ったり。温泉満喫の旅へ。
花巻温泉郷(岩手県花巻市)
中尊寺や厳美渓などから車で1時間ほど、観光の拠点にもぴったりな花巻温泉郷。どこか懐しく落ち着きのある「台温泉」や、長い歴史と露天風呂が魅力の「大沢温泉」など個性豊かな12の温泉地が集まっており、周辺には宮沢賢治や高村光太郎ゆかりのミュージアムなど見どころも多数。


座敷わらしの里で癒す
金田一温泉(岩手県二戸市)
金田一温泉郷は、1626年(寛永3年)に発見され「侍の湯」と呼ばれる南部藩の指定湯治場だった。この地は「座敷わらしの里」とも呼ばれ、出会うと幸せが訪れるという言い伝えがある。また、1,500万年前のユダクサガメの化石が出土するなど歴史を感じさせるエピソードも数多く残っている。


八幡平愛好家の秘湯
松川温泉(岩手県八幡平市)
もともとは湯治が主体の気取らない山の湯として親しまれてきたが、木の温もりを感じる設えで、山岳愛好家達にも人気の宿に。特に、新緑の5~6月と本州の中で一番早いと言われる三ツ石山の紅葉を楽しめる9月中旬からは、多くの山歩き客が訪れる。


海を臨む天然温泉
大船渡温泉(岩手県大船渡市)
大船渡温泉は、震災後の2014年7月に開業。三陸・大船渡湾を望む大パノラマの天然温泉と、漁師でもあるオーナーが厳選した三陸の海の幸を使った漁師めしが評判。三陸では数少ない天然温泉で、潮騒をBGMに入る露天風呂は格別。

盛岡の奥座敷
鶯宿温泉(岩手県雫石町)
開湯450年とも伝えられる盛岡の奥座敷「鶯宿温泉」。湯量豊富な温泉として知られ、規模の大きなホテルや旅館から、自炊部を備えた湯治宿まで、大小様々な宿が揃っている。周囲にはガーデニング公園や観光牧場も。

個性豊かな温泉宿が点在
一関温泉郷(岩手県一関市)
一関温泉郷は、栗駒山から厳美渓に点在する個性豊かな7つの温泉宿の総称。豊富な湯量と豊かな自然に囲まれ身体も心もリフレッシュできる。中尊寺をはじめとする古都平泉観光の拠点としても人気が高い。

8つの泉質、400の源泉
鳴子温泉郷(宮城県大崎市)
鳴子温泉を中心に、東鳴子温泉、川渡温泉、中山平温泉、鬼首(おにこうべ)温泉の5つで構成される鳴子温泉郷。その広く豊かなシチュエーションに湧きいづる源泉は400余りと実に多く、多種多様な、8つの泉質が楽しめる貴重な温泉郷だ。湯めぐりチケットも人気。


伊達の隠し湯
秋保温泉・作並温泉(宮城県仙台市)
秋保温泉は開湯1,500年以上の歴史を誇り、伊達政宗公も愛した温泉郷。作並温泉は歴代仙台藩主のかくし湯として知られ、どちらも渓流沿いの自然豊かな名湯として愛されて来た。仙台市街からほど近いため、観光客に人気が高い。
〈作並温泉〉JR作並駅から車で約5分

蔵王山麓の温泉街
遠刈田温泉(宮城県蔵王町)
開湯400余年、古くから蔵王連峰への信仰登山の発着点として、また湯治場として親しまれてきた。やわらかい湯質は神経痛やリュウマチ、婦人病などに効用があり、「神の湯」「壽の湯」の2つの共同浴場のほか約30軒の宿や土産物、名物を商う店が軒を連ねる。


深層天然温泉を満喫!
南三陸・気仙沼温泉(宮城県南三陸町・気仙沼市)
南三陸町では地下2,000mから湧き出た深層天然温泉が楽しめ、気仙沼市では地下1,800mから湧き出たイオン濃度の高い深層天然温泉が楽しめる。気仙沼温泉は塩分濃度が高いため、体が浮く「浮遊浴」を体験できる。どちらも海に臨む眺望の良さが自慢。
〈気仙沼温泉〉施設により異なる(最寄駅)JR気仙沼駅

億万年の天の恵み
松島温泉(宮城県松島町)
太古の地層で長い年月をかけて温められた松島の温泉は、滑りのある“お肌すべすべ美人づくりのお湯”と評判。日本三景松島は昼間の美しさはもちろん、月夜の松島、朝陽が昇る松島もまた格別。名湯につかりながら絶景を堪能できる。

山奥の秘湯の宿
泥湯温泉(秋田県湯沢市)
秋田県と宮城県の県境近く、栗駒国定公園内の高松川上流に湧く泥湯温泉。開湯は約1200年前とされ、江戸時代から湯治場として愛された、歴史ある湯だ。通年営業の「奥山旅館」と冬季休業の「小椋旅館」の2軒があり、それぞれ源泉の異なる湯を3つの風呂で楽しめる。

八幡平の一軒宿
後生掛温泉(秋田県鹿角市)
標高1,000mの八幡平国立公園に位置する創業100余年の一軒宿。「馬で来て足駄で帰る後生掛」と言われたほどの泉質を、「火山風呂」や「神恵痛の湯」、「泥風呂」、「打たせ湯」、「露天風呂」の他、「温泉蒸気サウナ風呂」や「箱蒸し風呂」などバラエティーに富んだ入浴法が堪能できる。

秘湯情緒に包まれる湯の郷
乳頭温泉郷(秋田県仙北市)
十和田・八幡平国立公園の乳頭山山麓に点在する7つの湯、乳頭温泉郷。「鶴の湯」、「妙乃湯」、「黒湯」、「蟹場」、「孫六」、「大釜」、「休暇村」の七湯は独自に源泉を持ち、10種類以上の源泉がある。7つ全ての湯めぐりを行えば万病に効くと言われている。

吹き出る蒸気と熱気の迫力!
小安峡温泉(秋田県湯沢市)
皆瀬川の急流により、両岸が深く浸食されてできた小安峡谷。岩伝いの階段の先には遊歩道が続き、98℃の熱湯と蒸気が激しく噴出する「大噴湯」がある。春は新緑、秋は紅葉、そして冬は大きな「しがっこ」(つらら)を楽しむことができる。

湯量豊富な名湯
大湯温泉郷(秋田県鹿角市)
大湯温泉はおよそ800年前から、大湯川沿いに自然湧出した温泉。効能豊かな名湯で湯量も多く、江戸時代には南部藩の保養温泉地に指定。その後、十和田湖が国立公園となり、十和田に一番近い温泉地として人気を呼んでいる。

荒波と荒々しい断崖が魅力!
男鹿温泉郷(秋田県男鹿市)
日本海の荒波と、変化に富んだ断崖などの荒々しい景観が魅力。泉質は塩化物泉で、効能は切り傷、末梢循環障害、冷え症、皮膚乾燥症など保温効果が高く、美肌にも良いと言われている。

掘って、浸かる足湯
川原の湯っこ(秋田県湯沢市)
「湯っこ」とは温泉のことで、役内川の川原は温泉が湧く場所があり、スコップで自由に川原を掘って自分だけの足湯をつくることができる。完成したら近くの食堂から出前をとり、大自然の中で足湯につかりながらの食事も楽しめる。

こんこんと湧き出す強酸性の湯
須川温泉栗駒山荘(秋田県東成瀬村)
栗駒国定公園の栗駒山中腹にある温泉宿。希少な強酸性(pH値2.3)のみょうばん緑ばん泉で、単独自噴源泉からの湧出量は毎分6,000ℓと国内屈指。出羽富士「鳥海山」が眺望できる大パノラマは絶景!

芯からあたたまると評判
八森いさりび温泉ハタハタ館(秋田県八峰町)
日本海を眺めながら、ゆったりと湯に浸かれるロケーションで人気。塩分を含んだお湯は体の芯から温まる。周辺には海浜プールをはじめ、世界自然遺産白神山地にも近いので涼を求めるにもお薦め。


湯煙が町に漂う
蔵王温泉(山形県山形市)

全国でも有数、強酸性の硫黄泉が、肌や血管の若返りと殺菌効果に優れた美肌の湯として知られる。桜や高山植物に彩られる春、トレッキングや避暑を満喫する夏、DC期間中「星空大露天風呂」として初めての夜間営業を行う。


幻想的な灯籠絵展示会
肘折温泉「ひじおりの灯」
(山形県大蔵村)

肘折温泉の夏の風物詩「ひじおりの灯」は、アーティストが温泉街に滞在しながら肘折の自然や暮らしを描いた、灯籠絵の展示会。DC特別企画として、七夕の月の夜に短冊に願いを書いたスカイランタンの一斉打ち上げイベントや夜市・足湯BARも開催される。


大正ロマンな温泉街
銀山温泉(山形県尾花沢市)
江戸初期に大銀山として栄えた「延沢銀山」に由来。大正末期・昭和初期に建てられた洋風木造多層の旅館が今なお軒を連ね、郷愁あふれる風景を醸し出している。細かな湯花が混じる湯と、名物の「カリーパン」や「とうふ」を片手に街歩きを楽しみたい。


バラの足湯で至福の時間
あつみ温泉(山形県鶴岡市)

バラ園でも有名なあつみ温泉には3つの足湯があり、DC特別企画としてバラの見頃の6月に「バラの足湯」を楽しめる。夜にはライトアップされる足湯もあり、光に浮かぶ色鮮やかなバラと香りに包まれて、至福のひと時を満喫できる。
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姥湯温泉
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個性あふれる名湯・秘湯
米沢八湯(山形県米沢市)
山形県米沢市には、どこか懐かしい里山の湯から、険しい山道の先にある秘湯中の秘湯まで、個性に溢れた八つの温泉が湧いている。お湯の温度や泉質も多様な名湯揃いで、周囲に広がる四季折々の表情は、そこに行かなければ味わえないものばかり。


名湯と街歩きが人気!
赤湯温泉(山形県南陽市・長井市・白鷹町)
開湯920余年の歴史を誇る赤湯温泉は、傷ついた兵士らが体を湯に浸したところ、たちどころに傷が治ったという名湯。その際、お湯が血で真っ赤に染まったことが、温泉名の由来と伝わる。ワイナリーや人気ラーメン店なども豊富で、街歩きも楽しみな温泉地。


将棋駒と温泉の街
天童温泉(山形県天童市)
山形の中央に位置し、周遊観光の拠点としても人気の「天童温泉」。近代的なホテルから純和風旅館まで様々な温泉宿が揃い、「温泉総選挙2020」では観光庁長官賞を獲得。温泉街のどまんなかにできた屋台村「と横丁」も人気。

ワインと浴衣が似合う温泉城下町
かみのやま温泉(山形県上山市)
開湯560余年の「かみのやま温泉」は、羽州街道の宿場町として栄え、今も城下町の風情が随所に漂う。豊かな自然を活かしたドイツ式気候性地形療法「クアオルト健康ウォーキング」もお薦め。

源泉100%を宣言
高湯温泉(福島県福島市)
「一切の鳴り物を禁ず」というしきたりの残る、吾妻連峰の原生林に抱かれた静かな湯治場・高湯温泉。9つの源泉から神経痛や糖尿病、アトピー性皮膚炎などに効能がある硫黄泉が引かれ、どの宿の湯舟もすべて源泉かけ流し。不動滝や吾妻小富士など名所も多い。

会津観光の拠点に
東山温泉(福島県会津若松市)
会津若松の奥座敷、東山温泉。竹久夢二や与謝野晶子などの文人墨客にも愛された湯の街は、鶴ヶ城や飯盛山、会津武家屋敷など会津観光を楽しむ拠点としても優秀。さらさらの肌ざわりが心地よい硫酸塩泉で旅の疲れをほぐしつつ、会津郷土料理の数々を楽しみたい。

「和」と「フラ」のおもてなし
いわき湯本温泉(福島県いわき市)
「三箱の御湯」と呼ばれ、道後、有馬とともに日本三古泉のひとつに数えられる古湯。毎分5トンという豊富な湯量を誇り、「美人の湯」として愛されている。着物でフラを踊る「フラ女将」によるおもてなしと新鮮な海の幸を楽しむことができる人気の温泉郷。

女性に大人気の美肌の湯
磐梯熱海温泉(福島県郡山市)
磐梯熱海温泉は「美肌の湯」として知られ、弱アルカリ性で肌触りがさらりと軽いのが特徴。温泉街にはグルメや見どころも多く、街歩きも人気。猪苗代湖や磐梯山などの観光スポットが近い事もあって1年中多くの観光客で賑わっている。

文人も訪れた古き佳き名湯
飯坂温泉(福島県福島市)
松尾芭蕉や正岡子規、与謝野晶子といった文人も訪れた古き佳き名湯「飯坂温泉」。摺上川とその支流を中心にホテル・旅館が建ち並び、昔ながらの温泉情緒を満喫できる。「旧堀切邸」「医王寺」「茂庭っ湖」などの見どころも豊富。

開湯千数百年の秘湯
芦ノ牧温泉(福島県会津若松市)
その昔、行き着くのが困難だったため「幻の温泉郷」とも言われてきた「芦ノ牧温泉」。開湯千数百年とされ、温泉街では「出会いの湯滝」「子宝の湯」「足湯 足ポッポ」「散策遊歩道 いちいの小路」などが迎えてくれる。
※多くの観光施設やイベントが新型コロナウィルス感染症の影響で一時閉鎖・中止・延期になっています。状況は日々変動しますので、訪問前に主催者の公式ページでご確認ください。